専門医研修プログラム
内科および産婦人科は日本専門医機構認定の専門医研修プログラムを提供します。
トヨタ自動車は人材育成を非常に大事にする企業です。トヨタウェイは、張富士夫社長時代に暗黙知としてトヨタ自動車の中に受け継がれてきた深淵や価値観を、世界中の従業員に体系的に理解できるように集約された行動原則です。このトヨタウェイは組織における自律神経とも言え、人材育成にも適用できます。トヨタウェイの2本柱は、知恵とカイゼン(Continuous Improvement)と人間性尊重(Respect for People)です。
知恵とカイゼン
- 【Challenge】夢の実現に向けて、ビジョンを掲げ、勇気と創造力をもって挑戦
- 【Kaizen】常に進化、革新を追求し、絶え間なく改善に取り組む
- 【Genchi Genbutsu】現地現物で本質を見極め、素早く同意、決断して、全力で実行
人間性尊重
- 【Respect】他を尊重し、誠実に相互理解に努め、お互いの責任を果たす
- 【Teamwork】人材を育成し、個の力を結集
当院は、救急診療とがん診療を二大柱に、高度な医療を地域の皆さまに提供すべく、病院機能の充実に挑戦してきました。新医師臨床研修開始の2004年にはERトヨタを開設し、ERを研修の軸にした初期研修を導入し、毎年フルマッチング(現在16名定員)を続けてきました。2007年には災害拠点病院の指定を受け、2011年には救命救急センターを開設しました。断らない救急を実践し救急車の搬入台数も7000台を超えています(2016年度は7690台)。2012年には愛知県がん診療拠点病院の指定を受け、サイバーナイフやTrue Beam等最新鋭の放射線診療機器やダビンチ導入等、新たな診療に挑戦とカイゼンを続けています。当院は今年で30周年を迎えます。私は病院の30歳は成熟したというよりも成長段階と考えます。これから10年の成長ぶりが当院の将来を決定するといっても過言ではありません。2021年をめどに救急診療とがん診療をさらに充実させるべく病院の新築も検討しています。
診療に関する知識と技術、コミュニケーション能力、そして医師としてのマナーの3つすべてを向上し続けることが、医師の成長にとって重要です。初期研修で習得したプライマリーケアの基本的な診断能力を基に、各科の専門医習得は勿論ですが、多職種とのチーム医療も含めた医療人としてそして社会人としての素養に関するグローバルな教育プログラムの提供に挑戦しています。進展が著しい医療技術や専門診療にChallengeしてKaizenするのみならず、Teamworkよく現地現物の医療を実践し、患者さんや同僚とお互いがRespectできる安全な標準的医療を身につけてもらえるように育てたいと思います。このマインドを有する後期研修医が躍動的に日々の診療に当たれば、当院職員のその精神的なベクトルが一致し、理念である『笑顔とまごころあふれる病院:SMILE and HEART』 が実現し、患者さんに心のこもった笑顔を提供するでしょう。当院のトヨタウェイを軸にした内科および産婦人科の専門医プログラムに参画し、是非一緒に挑戦とカイゼンを続けましょう!!
基幹プログラム
当院が基幹施設として研修を実施し、専攻医を募集するプログラムです。
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診療科 | 連携施設 | 研修期間 | 定員 | 詳細 | |||
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内科 | 名古屋大学医学部附属病院、藤田医科大学病院、安城更生病院、豊田厚生病院、碧南市民病院、西尾市民病院、豊田地域医療センター、豊橋市民病院、刈谷豊田総合病院、江南厚生病院、岡崎市民病院 | 3年 | 8名 | ||||
産婦人科 | 石川県立中央病院、北野病院、鈴木病院、徳之島徳洲会病院 | 3年 | 2名 |
連携プログラム
当院が連携施設として研修を実施し、専攻医を募集するプログラムです。
診療科 | 当院が連携施設として参画する プログラムの基幹施設 |
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内科 | 名古屋大学医学部附属病院、藤田医科大学病院、安城更生病院、豊田厚生病院、豊橋市民病院、刈谷豊田総合病院、江南厚生病院、岡崎市民病院 | ||
総合診療科 | 藤田医科大学病院、豊田地域医療センター | ||
救急科 | 藤田医科大学病院 | ||
小児科 | 名古屋大学医学部附属病院 | ||
外科 | 名古屋市立大学病院、名古屋大学医学部附属病院、刈谷豊田総合病院 | ||
整形外科 | 名古屋大学医学部附属病院 | ||
皮膚科 | 愛知医科大学病院 | ||
泌尿器科 | 岐阜大学医学部附属病院 愛知県内大学病院と連携可能 |
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産婦人科 | 名古屋大学医学部附属病院 石川県立中央病院 |
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眼科 | 名古屋大学医学部附属病院 | ||
耳鼻いんこう科 | 名古屋大学医学部附属病院 | ||
脳神経外科 | 藤田医科大学病院 | ||
形成外科 | 藤田医科大学病院 | ||
精神科 | 藤田医科大学病院 | ||
放射線科 | 名古屋大学医学部附属病院 | ||
心臓外科 (*外科) |
名古屋大学医学部附属病院 (*外科プログラムとして) |
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麻酔科 (集中治療科) |
名古屋大学医学部附属病院、刈谷豊田総合病院、愛知医科大学 | ||
病理診断科 | 藤田医科大学病院 | ||
歯科口腔外科 | 愛知学院大学歯学部付属病院 |
先輩専攻医からのメッセージ
専門研修3年目 加藤医師
私は当院での初期研修を終え、専門科として消化器内科に進むことを決意しましたが、どこで後期研修を行うか、当時とても悩んだことをよく覚えています。最終的に当院を選んだ決め手は3つあります。
1つ目はプログラムの柔軟性です。新専門医制度が導入され、必須となった内科ローテートで数多くの症例を経験しなければなりません。私は各科でご指導いただいた1年間にわたる内科ローテート中に、週1回の内視鏡検査の時間を設けていただきました。その中で手技の指導時間を設けていただき、手技のスキルアップを図りながら十分な症例や経験を蓄えることができました。また、研修開始時にサブスペシャリティーが定まらず、内科ローテートを通じて自身の専門科を見出したレジデントもいました。このように個々の進路に合わせて、プログラムをアレンジして研修生活を送ることができます。
2つ目は教育環境の充実です。後期研修では月に数回、内科外来を担当しますが、慢性期疾患やなかなか診断に至らない症例等のフォローアップの中で、しばしば対応に苦渋することがあります。そんな時は、総合内科の先生方の指導の下、定期開催の後期研修医勉強会で相談症例を共有したり、入院症例は毎朝の総合内科カンファレンスで方針を相談できたりと、バックアップ体制が整っています。
3つ目は縦横のつながりにおける垣根の低さです。当院は自科の上級医の先生のみならず他科においても声をかけやすい環境で、各科いずれも年次の近い先生から部長レベルの先生まで熱心に指導してくださいます。外病院研修で他院から来たレジデントとも和気藹々とお互い気軽に相談しつつ切磋琢磨して楽しく研修に励んでいます。
後期研修は内科医としての礎を築く大切な時間です。充実した制度・環境で自分らしさを生かして、内科医としての一歩を踏み出しましょう。
専門研修2年目 古田医師
初期研修が折り返しに入り、内科の後期研修病院をどこにすればいいか悩まれる頃かと思います。
私は後期研修を始めて1年が経過しましたが、トヨタ記念病院で間違いなかったと断言できます。当院にはICU専属の先生がいらっしゃるので重症患者さんが来られても助言をいただけます。内科初診外来では総合内科の先生のバックアップもあり、困った際には相談に乗ってくださいます。一番気になるのは当直制度だと思いますが、内科直or救急直は月に3回ほどで、多過ぎず少な過ぎずの仕事のしやすい環境かと思います。
当院は人口40万人の豊田市を支える地域中核病院であるため、様々な症例を経験でき、個人差はあるとは思いますがJ-OSLERで症例集めに困ることはなく、むしろ余っているくらいです。こうした恵まれた環境でとても充実した研修ができていると感じています。
興味を持たれた方はぜひ一度見学に来てみてください。お待ちしております!
専門研修1年目 菱沼医師
後期研修。初期研修時と違い、ある程度業界に揉まれたことで、今後の具体的なヴィジョンを持っていたり、おぼろげながらも働く方向性を固め始めたりしている人が多いのではないでしょうか。
私が当院で後期研修を決めた理由としては主に2つ。1つは症例の多彩さ、もう1つは指導医との相談のしやすさです。
当院は、感染症内科、血液内科を含め、内科はほぼ全科そろっており、軽症例から複雑な併存疾患を抱えた重症例まで経験することができます。初期研修時に強く実感しましたが、臨床医として、やはり症例に触れることが一番勉強になります。症例についての教科書的な事項やガイドラインはもちろん、患者さまが抱える併存疾患を考慮したアセスメントをどう立てるか。また、その際に生じる臨床的疑問に対し、1人で悩むのではなく、気軽に相談できる先輩や同輩がいる。それはとても心強いことだと思います。
「百聞は一見にしかず」は病院も同じ。ぜひ一度見学にいらして下さい。