救急医療とは、直ちに治療しないと生死に関わったり、重大な後遺症を残す可能性が考えられる疾患を緊急に治療をすることを意味します。
救急外来(ERトヨタ)では夜間・休日関係なく、24時間患者さまを受け入れています。
こんな症状がある場合は、すぐ救急車を呼ぶか、
救急外来のある病院へ行きましょう。
- 救急車を呼んだ方がいい場合
- 意識がない
- 突然の激痛
- 半身の麻痺
- けいれんが起きている
- 血を吐く
- 救急外来にかかった方がいい場合
- おう吐・下痢を繰り返す
- 顔面が青白く、冷や汗が出る
- 食事がまったくとれない
24時間体制の診療
トヨタ記念病院の救急外来(ERトヨタ)では24時間、内科医・外科医各1名、研修医3名〜4名が常駐しており、救急医療が迅速・的確に対応できるような体制を整えています。
救急外来(ERトヨタ)での診療内容
- まず患者さまの顔色や血圧、脈拍などを調べ、緊急の処置が必要かどうか迅速に判断します。
- 患者さまがお話できる場合は、
いろいろおたずねします。
「いつから症状が現れましたか」
「いつごろまで自分で食事や日常生活ができていましたか」
「過去にもこうした症状がありましたか」
「最近、引越しや転職をしましたか」
「現在、他の病院の薬を飲んでいますか」
「家族の中で病気をしている方、または病気をしたことがある方はいますか」
など、病気を判断するうえで、また治療の方針や目標を立てるうえで、こうした問診は非常に大切です。患者さまご本人がお話できないときは、付き添いのご家族の方などにお聞きします。 - 必要な場合、一刻も早く専門医に診てもらうようにします。
- 救急外来が混雑しているときは、まずどの患者さまがいちばん重症かを診て、診療の優先順位を決めます(トリアージ)。
救急外来の現状と課題
トヨタ記念病院では、年間約33,000人もの救急患者さまや年間約8,000台の救急車を受け入れています(2018年度)。
しかし、その中にはすぐに救急医療が必要でない方もおみえになります。「薬をもらいに来た」「ちょっと熱がある(風邪)」と訴える方から薬物依存症、慢性疾患の方まで、それは決して少ない数ではありません。
それがいま医療の場で問題となっている「救急外来のコンビニ化」です。
病院は患者さまの病気を治すのが目的ですが、救急外来は一般外来と違い、今まさに生死と向き合っている患者さまを優先して医療を行う場所です。軽症の方には長時間お待ちいただくことがありますことをご理解ください。
研修医の育成の場
救急外来(ERトヨタ)は、臨床研修医を育てる場所にもなっています。
研修医はここで大学卒業後2年間の研修期間のうち4ヶ月間、救急医療やトリアージについてはもちろん、小児医療も含めた全身の疾患とその治療について、実践レベルの教育を受けています。
未来の優秀な医師を育てるためにも、また救急外来(ERトヨタ)の充実をはかるためにも、主として臨床研修医が対応することをご理解ください。
今後とも地域の皆さまや患者さまのご協力をお願いします。
病院長岩瀬 三紀