消化器外科、内視鏡外科

当科で扱う主な疾患と症状

  • 胃がん
  • 食道がん
  • 結腸がん
  • 直腸がん
  • 膵臓がん
  • 胆道がん
  • 肝臓がん
  • 胆石症
  • 急性胆嚢炎
  • 鼠経ヘルニア
  • 腹壁ヘルニア
  • 虫垂炎
  • 腹部外傷
  • 穿孔性腹膜炎
  • 腸閉塞症

ロボット(daVinci)手術

当科では、上部消化管、下部消化管、肝胆膵領域の疾患に対し、外科的治療を提供しています。特に、da Vinci Xiによるロボット支援下手術を積極的に導入しています。

ロボット手術の特徴

高精細3D画像、多関節機能、手振れ防止機能により、より緻密で安定した手術操作が可能です。

実績と体制

2022年に保険適応が拡大されて以後、現在では大腸がんの手術において多くの症例でロボット(daVinci)支援下手術を選択肢として推奨しています。2025年8月までに胃がん150例、直腸がん300例、結腸がん250例の手術を実施しています。
当院は、日本内視鏡外科学会から指導的施設として認定されています。また、da Vinci認定プロクターなど、ロボット(daVinci)支援下手術の指導的な資格を有する医師が1名在籍しており、安全の確保を最優先に手術を提供しています。
2023年5月の新病院開院とともに、da Vinci Xiを2台体制としたことで、患者さまにお待ちいただく期間の短縮に努めています。

術後の配慮

ロボット(daVinci)支援下手術による繊細な操作は、合併症の発生リスク軽減に努めることにつながると期待されます。患者さまの回復状況に応じて、従来の手術よりも比較的早い時期の退院を目指しています。

認定医による腹腔鏡下手術

日本内視鏡外科学会の技術認定を取得した医師が中心となって、腹腔鏡による拡大視効果を生かした精緻な手術を提供しています。食道がん、胃がん、大腸がんに対しては鏡視下手術が第一選択になっています。患者さまの病状に応じて適応を判断しながら、肝細胞がん、転移性肝腫瘍、膵体部腫瘍に対する腹腔鏡下手術も増加しています。

拡大手術、切除困難症例に対する手術

各グループの専門医を中心に、手術適応を十分に検討しながら、骨盤内蔵全摘術や傍大動脈リンパ節郭清、胆道再建を伴う肝切除術などの開腹を要する拡大手術を行っています。術前化学療法や放射線治療を組み合わせ、手術によるがん根治を目指しています。

機能温存、術後のQOLを重視した治療法の選択

鏡視下手術、ロボット(daVinci)支援下手術の進歩により、性機能・排尿機能を温存できるとともに、かなり低位の直腸がんに対しても肛門を温存することが可能になってきました。病状に応じつつ、患者さまと時間をかけて対話し、年齢や職業、生活習慣などを考慮した手術方法を選択するようにしています。また、最近増加傾向の食道胃接合部がんでは、ロボットの使用により容易に体腔内吻合が行え、逆流防止を考慮した腸管再建が可能になっています。胃がん手術では可能な限り胃全摘を回避し、残胃を温存できる術式を検討しています。

腫瘍内科と連携した抗がん剤治療、外来化学療法の実施

各種のがん診療ガイドラインに準じて、補助化学療法ならびに切除不能・再発症例に対する化学療法を行っています。医師、看護師、薬剤師による多職種カンファレンスを週に1回定期開催し、個々の患者さまの病状、体調に応じた治療方針を検討しています。新病院では化学療法室のベッド数も増加(15床→30床)し、患者さまのニーズに合った医療が提供できるようにつとめています。

急性期疾患への対応

急性胆嚢炎や急性虫垂炎、ヘルニア嵌頓、絞扼性腸閉塞、穿孔性腹膜炎、腹部外傷などの急性期疾患に対し、夜間・休日を問わず迅速に対応し、必要に応じて緊急手術を行っています。病状や既往歴を考慮しながら、腹腔鏡でアプローチすることにより早期退院を目指しています。

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