形成外科
外傷・腫瘍・先天異常などにより身体表面に生じる組織欠損や変形、
醜状を修復することを目標にしています。
形成外科 科部長
岡本 泰岳
形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術(手術のほか、レーザーや薬剤)を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、皆さまの生活の質 “Quality of Life” の向上に貢献する、外科系の専門領域です。
その治療範囲は極めて広く、多岐にわたっています。
取り扱っている主な疾患
- 一般外傷(いわゆるキズ)、
熱傷(いわゆるヤケド。ただし、全身管理を有する広範囲熱傷は除く) - 皮膚良性・悪性腫瘍(いわゆるできもの)
- 皮膚色素性疾患(いわゆるアザ)
- ケロイド、肥厚性瘢痕(いわゆるキズ跡)
- 先天奇形:合指症・多指症、副耳・埋没耳 など
- 乳房再建(乳がん術後の再建)
- 眼瞼下垂、睫毛内反(逆まつ毛)
- 褥瘡(床ずれ)、皮膚潰瘍
- 陥入爪(巻き爪)
形成外科の特徴
(検査・治療・体制など)
皮弁再建手術
腫瘍切除後の皮膚軟部組織欠損や深い皮膚潰瘍に対して、周囲の皮膚・皮下組織を移動して治療する手術法です。植皮手術(うすい皮膚のみを移植する)に比較して、整容面や強度の面で優れています。
頬部皮膚悪性腫瘍
腫瘍切除後
手術終了直後
術後3か月
臀部重症褥瘡
術中
手術終了直後
術後3か月
湿潤療法(うるおい療法)
皮膚損傷(擦過創〜皮膚欠損)や熱傷、皮膚潰瘍に対して、「湿潤療法(うるおい療法)」を行っています。
この治療のポイントは、
1. すみやかに治すことができる
2. 痛みが少なく治療を行うことができる
そして治療の原則は、
1. キズを消毒しない
2. キズを洗う
3. キズを乾かさない
(注)キズの状態によっては、患者さまのメリットを十分考慮して、手術治療(植皮や皮弁)を行います。
顔面擦過創
初診時(異物除去後)
治療後8日目
手指熱傷(やや深いやけど)
初診時(受傷後1日目)
初診時(水泡膜除去後)
受傷12日目
炭酸ガスレーザー治療
皮膚に発生した小さなできものの治療に使用します。
治療に際しては、局所浸潤麻酔(注射)を行います。
良性皮膚腫瘍(鼻部)
初診時
レーザー照射後2週間
レーザー照射後1か月
Vビームレーザー、Q-ALEXレーザー
Vビームレーザー 単純性血管腫やイチゴ状血管腫(いわゆる赤アザ)、毛細血管拡張症などの治療に使用します。
Q-ALEXレーザー 異所性蒙古斑、太田母斑、外傷性刺青(異物沈着)など、青〜茶褐色のアザの治療に使用します。
単純性血管腫(大腿)
初診時
Vビームレーザー照射3回後
異所性蒙古斑(手背)
初診時
Q-ALEXレーザー照射1回後
Q-ALEXレーザー照射2回後
超弾性ワイヤー矯正法
陥入爪(巻き爪)の爪変形を、手術ではなく特殊なワイヤーを使用して治療します。
この治療法は健康保険の適応ではありません。
本治療法の適応が低い場合や健康保険での治療を希望される場合は、手術治療を行います。
診療スケジュール・担当医
2023年10月
午前 | 午後 | |
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月曜日 | 結城 小島 |
ー |
火曜日 | 岡本 小島 |
ー |
水曜日 | 結城(第1・3・5) 岡本(第2・4) |
ー |
木曜日 | 岡本(第1・2・3・5) 小島(第1・3・4・5) 結城(第2・4) |
ー |
金曜日 | 結城 小島 |
ー |
変更になる場合がありますので、ご了承ください。
診療・手術実績
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2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | |
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手術件数(入院+外来) | 1,053 | 1,304 | 1,350 | 1,240 | 1,126 |
皮膚悪性腫瘍手術 | 15 | 31 | 26 | 28 | 30 |
レーザー治療 | 354 | 337 | 366 | 361 | 354 |
主な医療機器
- 炭酸ガスレーザー
- Vビームレーザー
- Q-ALEXレーザー
- サージトロンFFPF(高周波メス)
- バーサジェットⅡ(ハイドロサージェリー機器)
学会施設認定
- 日本形成外科学会 認定施設