呼吸器外科
肺、気管・気管支、縦隔(じゅうかく)など、
呼吸器にかかわる疾患の外科治療を行っています。
呼吸器外科 科部長
森山 悟
呼吸器外科では、肺がん、気胸、縦隔腫瘍、胸部外傷など胸部呼吸器に関する病気の手術・治療を行っています。安全な治療と確実な治療を第1として、十分な病状評価を行い、患者さま・ご家族には納得、安心して手術に臨んでいただけるように、時間をかけた説明と同意(インフォームドコンセント)になるよう努めています。2013年より完全胸腔鏡下手術を導入、身体への負担をよりいっそう軽減することができるようになりました。完全胸腔鏡下手術は開胸手術と異なる注意点もあり、胸腔鏡下手術の長所、短所を常に念頭にいれ、適切な手術方法を選択して治療を行っています。
呼吸器センターでは、呼吸器内科と同一病棟にて内科外科間でスムースな連携を維持できるように努めています。また、リハビリテーションスタッフ、病棟看護スタッフ、薬剤科スタッフ、事務スタッフと協同して、手術を受ける患者さまにとってより良い医療の提供を目指しています。
取り扱っている主な疾患
- 肺がん
- 転移性肺腫瘍
- 気胸や肺のう胞性疾患
- 縦隔疾患(胸腺腫、胸腺がん、重症筋無力症など)
- 炎症性疾患(膿胸、非結核性抗酸菌症など)
- 先天性肺疾患
- 神経原性腫瘍
- 胸壁・胸膜腫瘍
- 胸部外傷
呼吸器外科の特徴(検査・治療・体制など)
呼吸器センター
2004年に呼吸器センターが開設されて以来、呼吸器内科と協同して、呼吸器疾患の外科治療の連携に努めています。呼吸器センターカンファレンス(毎週木曜日)にて、手術前・手術後の治療方針の検討を行っています。
完全胸腔鏡下肺がん手術の手術
肺がん手術
呼吸器外科で最も手術件数の多い病気です。完全胸腔鏡下手術(4センチのアクセス創)を中心に、できるだけ身体への負担が少ない手術に努めています。手術後4日目での退院も可能ですが、無理のない退院になるように十分な配慮を行っています。
剣状突起下アプローチの手術創
みぞおちに3センチ、
側胸部に1センチ
縦隔腫瘍手術
縦隔腫瘍の病状に応じて、胸骨正中切開手術、胸腔鏡手術(剣状突起下アプローチ手術、3ポート胸腔鏡手術)を使い分けています。現在は、術後の痛みが最も少ない剣状突起下アプローチの胸腔鏡手術を主に行っています。
ロボット支援手術
肺がんおよび縦隔腫瘍(良性、悪性)に対して、「ダビンチXi」を用いたロボット支援胸腔鏡下手術を行っています。術野の拡大視が可能であり、3Dモニターを見ながら、可動域が広い鉗子を用いることにより、正確に細部の手技が行えます。
気胸手術
若年者の自然気胸では、日常生活へ早期復帰と再発防止を念頭に、3ポート胸腔鏡手術を行い、手術後2日目の退院予定としています。高齢者の続発性気胸に対しては、全身状態を見極めて安全な胸腔鏡手術に努めています。
診療・手術実績
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2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
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肺悪性腫瘍 (原発性、転移性) |
61 | 53 | 78 | 71 | 83 |
自然気胸 | 29 | 25 | 21 | 39 | 21 |
縦隔腫瘍 | 5 | 6 | 12 | 16 | 13 |
学会施設認定
- 呼吸器外科専門医合同委員会 認定関連施設