患者さまへ
妊婦検診受診の方で、妊娠の継続および分娩について、「リスクが比較的低い」と当院医師が判断させていただいた場合は、他の医療機関を紹介させていただきます。
(紹介後でも、状態に変化があり、紹介先の医療機関において、当院への受診が必要と判断された場合は、いつでも診察させていただきます。)
地域の周産期医療体制における当院の役割として、リスクの高い妊娠・分娩の患者さまへの医療資源の集中が求められます。そのため、比較的リスクの低い患者さまには、上記のような対応をとらせていただくことを、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。
妊娠以外で受診の方につきましても、同様の理由により、担当医師変更のお願いや予約の確保でご迷惑をおかけする場合がありますが、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
産婦人科 科部長
岸上 靖幸
当院の取り組み
皆さまが楽しくマタニティライフやお産・育児ができるように、妊婦健診や入院中そして退院後も、助産師・看護師がお手伝いしています。
| 各教室・講座の ご予約・ お問い合わせ |
母子医療センター産科 0565-28-0100 |
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無痛分娩
当院の目指す無痛分娩とは
痛み止めを使って、お産の痛みを和らげるお産の方法のことを指します。「無痛」という名称ですが、痛みを完全にゼロにするのではなく、痛みを和らげることが目的です。目標は完全な無痛ではなく、痛みの軽減(和痛)です。そのため、分娩中は下腹部の張りや圧迫感は残ります。この感覚を痛みとして感じる方もおられます。痛みの感じ方には個人差があることをご承知おきください。
当院での無痛分娩の方法について
- 硬膜外麻酔という、細くて柔らかい管を背中に挿入してそこから麻酔薬を注入して下半身だけの局所麻酔を行います。
- 対応できるのは原則として病院稼働日の8:30~17:00となります。また、受け入れ人数には上限がありますので、必ずしもご希望に添えない可能性があります。
-
費用は13万円(自由診療:非課税)になります。
※上記費用には通常の分娩費用、入院費用、その他の処置費用は含まれません。 -
穿刺が難しい場合には途中で中止することがあります。穿刺を3回ほど行ってもカテーテルが挿入できない場合、カテーテルが入りにくい体質である可能性があります。その場合、可能であれば別の医師と交代し、穿刺を継続するかご相談させていただきます。
穿刺回数が多くなるほど神経損傷などのリスクが高まります。穿刺部位以外(下肢やお尻)に痺れ痛み等の異常があれば直ちに教えてください。
※穿刺が困難等で硬膜外カテーテルが挿入できず、処置を中止した場合でも使用した器具および準備した薬剤費等の処置代約2万円をご請求させていただきます。 - 硬膜外麻酔は無痛分娩のためには理想的な方法ですが、安全に行うためにはカテーテル挿入の処置、無痛分娩の観察などに複数のスタッフが必要となります。そのため、状況によっては対応できない場合があることをご了承ください。
無痛分娩のメリット
-
陣痛の痛みの軽減
全身麻酔ではないので、意識のある状態で出産をすることができます。
お産による体力の消耗を抑え、産後の回復を早めることが期待されます。 -
血圧上昇リスクの軽減
妊娠高血圧症候群の場合、分娩中の血圧上昇リスクを軽減する効果が期待されます。
無痛分娩のデメリット
-
分娩時間の延長
痛みが軽減するほど陣痛も弱くなるため、お産の時間が長くなります。したがって、最終的に吸引分娩や鉗子分娩となり、産道裂傷が大きくなる頻度や陣痛促進剤の使用頻度が高くなります。 -
間接的な赤ちゃんへの影響
麻酔薬の投与による合併症が発生する可能性があります。
赤ちゃんへの直接的な影響はありませんが、分娩時間が長引くことによる赤ちゃんへの負担は生じるといえます。また、母体に合併症が発生した場合、胎児もその影響を受けることがあります。 -
麻酔合併症
麻酔合併症を生じることがあります。また、無痛分娩とそれに伴う処置により産科合併症との関連が指摘されています。詳細は同意書等を必ずご確認ください。
無痛分娩ができないまたは中止する場合
- 赤ちゃんの元気がない場合
- 子宮内感染の疑いがある場合
- 血液検査の結果で血小板数が低値など、出血しやすいと思われる場合
- すでに子宮口が全開大、もしくは全開大近くまで分娩が進行している場合
- 興奮状態など姿勢を保持することが困難で処置が危険と思われる場合
- 腰痛や坐骨神経痛がひどい場合(無痛分娩により痛みが悪化することがあります)
- 高度肥満、妊娠中の著しい体重増加、
脊椎の疾患(脊椎側弯症、腰椎骨折やヘルニア手術の既往)がある方など、カテーテル挿入が困難な場合 - 感染症を起こしやすいと思われる場合(ステロイド・免疫抑制剤などの投与、糖尿病)
- 合併症などの危険性を十分理解して頂けない場合
- 帝王切開の既往がある場合
- その他の硬膜外麻酔が禁忌と考えられる場合
当院で無痛分娩を検討される方は、以下もご参照ください。
-
東京都福祉局ホームページ(7. 無痛分娩に関する情報)
無痛分娩費用の助成|無痛分娩|東京都福祉局 -
日本産科麻酔学会 JSOAP
無痛分娩 Q&A | 一般社団法人 日本産科麻酔学会
勤務医医師数(2025年12月時点)
| 常勤医師数 | 非常勤医師数(常勤換算) | |
|---|---|---|
| 産婦人科医師数 | 8 | 5(1.3) |
| 麻酔科医師数 | 7 | 8(1.6) |
| 合計 | 15 | 13(2.9) |
分娩取り扱い実績(各年1~12月実績)
| 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
|---|---|---|---|
| 分娩件数 | 496 | 481 | 485 |
| 非無痛経腟分娩件数 | 284 | 269 | 369 |
| 無痛経腟分娩件数 | 81 | 76 | 58 |
| 帝王切開分娩件数 | 131 | 136 | 146 |
無痛分娩に関する対応方針とマニュアル等の設備状況
| 妊産婦の本人希望による 無痛分娩の受け入れの有無 |
あり |
|---|---|
| 無痛分娩の導入対象 |
原則として自然陣発後に対応できる範囲 (平日8時30分-17時00分)で対応する。 |
| 鎮痛の方法 | 硬膜外麻酔 |
| 無痛分娩に関する標準的な説明文書 |
無痛分娩説明書 (最終更新日:2025/12/12) |
| 無痛分娩マニュアル |
最新のマニュアル (最終更新日:2025/12/12) |
| 無痛分娩看護マニュアル |
無痛分娩看護マニュアル (最終更新日:2025/12/12) |
麻酔分娩に関する設備及び医療機器の配備状況
| 麻酔器の有無 | あり |
|---|---|
| 除細動器(またはAED)の有無 | あり |
| 母体用生体モニターの有無 | あり |
| 蘇生用設備・機器の有無 | あり |
| 緊急対応用薬剤の有無 | あり |
急変時の体制
| 対応する医師 | 麻酔科医・救急医・集中治療医及び他の診療科医との連携体制 |
|---|---|
| 院内緊急時対応体制 | あり(院内コードあり) |
| 対応方法 | 産科医・麻酔科医・救急医・常勤スタッフで母体蘇生を担当する |
| 産婦人科常勤医総人数 | 8名 |
| 上記産婦人科常勤医のうち 救急蘇生コース受講者数 |
JMELS:1名 ICLS:7名 JALA主催カテゴリーAコース受講:3名 JALA主催カテゴリーBコース受講:2名 |
| 産科病棟勤務助産師総人数 | 31名 |
| 上記助産師・看護師のうち 救急蘇生コース受講者数 |
JMELS:1名、ICLS:3名 |
| 上記助産師のうちアドバンス助産師数 | 16名 |
| 上記助産師のうちJALA主催カテゴリー Dコース受講者数 |
4名 |
新生児の救急蘇生の具体的な対応方法
| 対応する医師 | 小児科医・産科医・麻酔科医等との 連携体制 |
|---|---|
| 上記産婦人科常勤医のうち新生児救急蘇生法講習会受講者数 | NCPR:7名 |
| 上記助産師・看護師のうち新生児救急蘇生法講習会受講者数 | NCPR:24名 |
危機対応シミュレーションの実施の有無とその内容
| 実施年月日 | 2025年12月 |
|---|---|
| シナリオのテーマ | 局所麻酔中毒 |
| 参加者の構成 | 産婦人科医、病棟助産師 |
| 内容 | 局所麻酔中毒の患者に対して、産科医師指示のもとイントラリポスを投与した事例 |
無痛分娩麻酔管理者について
| 氏名 | 岸上 靖幸 |
|---|---|
| 所有資格 | 日本産婦人科学会認定産婦人科専門医・日本専門医機構認定産婦人科専門医 |
| 無痛分娩実施歴 | トヨタ記念病院 1998年4月~現在 |
| 麻酔科研修歴 | 1998年4月~1998年6月 |
| 講習会受講歴 | JALA主催カテゴリーAコース・Bコース・ICLSコース |
麻酔担当医について
| 氏名 | 岸上 靖幸 |
|---|---|
| 勤務形態 | 常勤 |
| 所有資格 | 日本産婦人科学会認定産婦人科専門医・日本専門医機構認定産婦人科専門医 |
| 無痛分娩実施歴 | トヨタ記念病院 1998年4月~現在 |
| 麻酔科研修歴 | 1998年4月~1998年6月 |
| 講習会受講歴 | JALA主催カテゴリーAコース・Bコース・ICLSコース* |
| 氏名 | 春原 友海 |
|---|---|
| 勤務形態 | 常勤 |
| 所有資格 | 日本産婦人科学会認定産婦人科専門医・日本専門医機構認定産婦人科専門医 |
| 無痛分娩実施歴 | 2022年10月~現在 |
| 麻酔科研修歴 | 2018年(内2か月)、2020年(内2か月) |
| 講習会受講歴 | JALA主催カテゴリーAコース・Bコース・ICLSコース* |
*救急蘇生コースはガイドライン改訂時再教育
日本産婦人科医会偶発事例報告・妊産婦死亡報告事業への参画状況
| 日本産婦人科医会偶発事例報告への参画の有無 | あり |
|---|---|
| 妊産婦死亡報告事業への参画の有無 | あり |
| 無痛分娩についてのお問い合わせ |
産婦人科外来 0565-28-0100 (病院稼働日の15:00~17:00) |
|---|
両親学級
妊娠おめでとうございます。赤ちゃんを産み、親となる現実は、考えているよりずっと大変なことかもしれません。しかし、それ以上に深く大きな感動をもたらすことでしょう。
当院では、出産・育児を控えたご両親に心と身体の準備を整えていただくため、実習を交えた教室を開いています。
こんな教室
妊娠中の過ごし方や、分娩に必要な呼吸法、母乳育児などについて学んでいただきます。
出産や育児に対する不安を軽減し、自信を持って臨めるよう役立つ予備知識も学べます。
教室詳細
| 開催日時 | 毎月1回 14時〜16時 |
|---|---|
| 対象 | 当院で分娩予定の妊婦さんとその家族 |
| 参加者数 | 約10組(約1回) |
| ねらい |
妊娠中の生活上の注意 分娩・育児の知識 出産への心と身体の準備 |
| 講師 | 助産師 |
| 参加費 | 無料 |
| 主催 | 産婦人科 |
| お問い合わせ・ 申込み先 |
受診時に産婦人科外来に掲示してあるQRコードでお申込みください。 |
助産師相談
妊娠中の困りごと、出産に向けてのご心配ごと、出産後の子育てに対する不安などに対して、助産師が相談に乗り、気持ちの整理や生活上のアドバイスをします。
相談は妊婦健診日に3回(前期・中期・後期)行う予定です。
母乳外来(有料・予約制)
乳房のトラブルや授乳のご相談を承っています。相談内容に応じて時間調整をさせていただきます。
| 日時 |
10時00分~15時00分 (月~木) |
|---|---|
| 費用 | 2,200円/1時間(税込) |
産後2週間健診
産後のお母さんのメンタルチェックを行います。産後の生活や育児についてお話を伺います。
1カ月健診
産後の生活や育児についてお話を伺います。
分娩入院の手順
病棟へ電話し、総合案内にてお名前とお産のため来院したことをお伝えください。
助産師がお迎えに伺います。
陣痛が始まった場合や、破水や出血があった場合、病院に連絡をしましょう。
慌てず、ゆっくりと落ち着いてお話ください。
連絡する目安
陣痛
陣痛が10分以内の間隔で規則的にあり、1時間以上続く場合
陣痛が15~20分間隔で規則的にあり、消失しない場合
破水
陣痛がなくても破水する場合があります。たくさん水が出る場合と尿漏れのような場合と感じ方は人によって様々です。
出血
おしるしとは別に、急に出血が増加する場合や、急な腹痛を伴う場合
(例:生理の2日目のような出血)
胎動
赤ちゃんの動きを2時間以上感じない場合
電話で伝える内容
- ※お電話は必ずご本人がおかけください
- お名前・診察券番号
- 予定日
- これまでの分娩回数
-
現在の状態
- (a)陣痛の有無、陣痛の始まった時間、陣痛の間隔
- (b)破水をしているかどうか、破水をした時間
- (c)おしるし、出血の有無、量
- (d)赤ちゃんの動きを感じるかどうか
- 病院までの所要時間と来院方法
-
妊娠中、医師から注意されたこと、特に変わったこと
(例:逆子、帝王切開の可能性、最後の健診の内容など)
| 連絡先 | 母子医療センター 産科病棟 |
|---|---|
| 電話 | 0565-24-7045(直通・24時間対応) |
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1階
入院時のお願い
- 入院に必要な物品はあらかじめまとめておきましょう。
- 妊娠中から分娩での希望(バースプラン)について家族と話し合いを行いましょう。妊娠後期の助産師外来で確認します。
- 入院前には、家族との連絡方法・お子さんの預け先・入院中の家事や退院後のお手伝いなどについて話し合っておきましょう。
- 入院時は化粧やマニキュアなどは落としましょう。
- 指輪やピアスなどのアクセサリーも外しておきましょう。
- 盗難予防のため、多額のお金や貴重品は持参しないようにしましょう。
病室内に金庫は設置してありません。 - お産の時は夫のみ付き添い可としています。
- お子様をお預かりする部屋はありません。ご家族の方でお世話をお願いします。
- 面会は食堂・面会室をご利用ください。個室のみ室内で面会できます。
入院時の持ち物
入院時に必要なもの
- 母子健康手帳
- 診察券(入院中は各自保管していただきます)
- 保険証
- 認印、筆記用具
- 入院申込書(事前に記入してください)
- 産褥用ブラジャー
- 産褥用ショーツ
- 腹帯またはウエストニッパー
- 赤ちゃんのお尻拭き
- バスタオル、タオル
- シャンプー・リンス・ボディソープ
- ティッシュペーパー
- スリッパ
- コップ・箸・スプーン・フォーク
- 小銭
- パジャマ(貸し出しも行っています)
- TV用イヤホン
- 時計
退院時に必要なもの
-
赤ちゃんの初着一組(長下着、肌着)
- ※冬季は防寒の上着やおくるみなども必要です。
-
おむつ2~3組、おむつカバー
または、紙おむつ2~3組 - お車で退院される場合はチャイルドシート着用をお願いします。
入院中の生活
正常分娩からハイリスク分娩まで対応しています。
NICUやOPE室と24時間連携し、いつでも安心・安全なお産を目指しています。
分娩後の生活
分娩当日
お産後2時間、赤ちゃんと母親ともに経過上問題がなければ、一緒にお部屋に戻ります。
赤ちゃんのお世話に必要な物品の準備や「母児同室」の説明をします。
入院中は昼夜にかかわらずいつでも、助産師・看護師がお部屋に伺い、説明と援助を行います。
赤ちゃんはお母さんの体調に合わせて、いつでもお預かりさせていただきます。
当院では、授乳時間を決めておらず、赤ちゃんの欲しがるタイミングで合わせて授乳をする「自律授乳」を行います。
産後1~4日目
乳房の観察、体重測定、分娩時の創がある場合は創の観察を行います。
産後4日目に医師による退院診察があり、退院日が決定します。
産後5日目
希望のある初産婦さんには沐浴の練習を行います。
次回受診の予約をして退院です。
各種指導は動画になっており、入院中にご自身のスマホ、タブレットでご覧いただきます。
【指導内容】授乳指導、母子避難、沐浴指導、新生児編、母親編
帝王切開の場合は産後6日目退院となります。
産後ケア事業
産後ケア事業とは
産後間もないお母さん自身が子育てをしながら、指定の施設にてお母さんや赤ちゃんが宿泊や通所を行い、授乳指導、育児支援などを受けられる事業です。当院は産後ケア事業支援施設となっており、提携先の市にお住まいの方は市から助成を受けて利用できます。
利用対象
出産後3カ月未満のお母さんと赤ちゃん(双子、三つ子の場合も利用可能)
- ※きょうだい児を受け入れることはできませんのでご了承ください。
ケア内容
- 乳房ケアや授乳の相談
- 沐浴やスキンケアの相談
- 赤ちゃんのお世話の仕方の相談
- お母さんの休養
など
費用
- ※提携先の市以外にお住いの方は、
宿泊ケア27,000円+個室代(税別)
通所ケア18,000円+個室代(税別)
期間
宿泊ケア(10時00分〜翌10時00分)
1泊2日から最大7日
- ※通所ケア(10時00分から16時00分)も可能
持ち物
ママ
- 産後ケア利用通知書
- 診察券
- 母子手帳
- 健康保険証
- 印鑑
- 衣類(室内着 下着 ナプキンなど)
- 室内履き(クロックス以外のかかとのある物)
- 現在使用中のお薬があればお持ちださい。
- 洗面用具(シャンプー リンス 石鹸 歯ブラシ タオル)
- ティッシュ
- コップ
ベビー
- おむつ おしりふき
- 衣類
- ミルク・哺乳瓶・乳首・必要があれば搾乳器
- K2シロップ(期間内に投与日であれば)
- 哺乳瓶洗浄ブラシ
- ※赤ちゃんの衣類などは、汚れたときの着替えも含め十分にお持ちください
アドバンス助産
アドバンス助産師とは、5年以上の経験を積んだ助産師資格保有者のうち、高度な知識・技術が認められた助産師のことです。
認定期間が定められており、5年ごとに更新が必要な資格です。これは、継続的な学習と実践により、一定水準以上の助産能力が維持されていることを示すものです。
院内にはアドバンス助産師が10名います。